スパムメールの問題が大きくなるにつれ、メール配信システムやメルマガ運営者を取り巻く環境は厳しさを増しています。
自身が配信するコンテンツを確実に読者に届けることに腐心されているメルマガ運営者の方も多いことでしょう。
メルマガを読者に確実に届けるためには、そのコンテンツが健全であることが何よりも大切です。
更に、そのコンテンツの配信元となる、メール配信システムにも健全さが求められます。
今回のエントリでは、メールマガジンを配信する仕組みであるメール配信システムにフォーカスして、ワイメールがご提供する「専用サーバー」システムについてまとめます。
目次
ソフトとハードから成るメールマガジン配信環境
配信したメールマガジンが読者に届かない要因の一つに、受信側のシステムによる受信ブロックがあります。
受信側システムがメールマガジンをブロックする根拠や閾値は公開されていませんが、メール配信の内容自体が無益で、それを受信することが迷惑であると判断されると受信ブロックが発動すると考えられています。
この様な受信ブロック発動の動機は、メールマガジンの内容に深く関わる事柄であり、いわば「ソフト的」な要素であると言えます。
一方、メールマガジンを配信する仕組みとなる「システム」に対しても受信ブロック発動の動機があります。
これらは「ソフト的」な要素に対して「ハード的」な要素と捉えることが出来ます。
ワイメールがご提供するメール配信システムの位置付けは「ハード的」な要素になります。
ワイメールは個々のご利用者さまのための「専用サーバー」として構成されています。
この「専用サーバー」という「ハード的」な仕組みは、ワイメールの大きな特徴です。
メールマガジンを配信するご利用者さまの立場から、ワイメールが「専用サーバー」であることを意識する局面は少ないはずです。
恐らく、ほとんど無意識のうちに、「専用サーバー」をご利用になっていることでしょう。
コンテンツの内容が主役であるメールマガジン運営者にとって、難解で理解しづらい「ハード的」な要素は、忌避されやすい存在なのかもしれません。
メール配信システムにおける専用サーバーとは
ホスティングサービスやVPSなど、ここ最近「専用サーバー」という表現を目にする機会は増えました。
ワイメールにおける「専用サーバー」とは、どのような意味なのでしょうか?
普段あまり意識することのない「専用サーバー」について掘り下げてみます。
メール配信システムを独占する贅沢
メールマガジンはサーバーというコンピューターから送信されるのですが、ランニングコストや管理の手間などの観点から、一般的には1台のサーバーを複数の利用者で共用する形がとられます。
このような形式のサーバーを「共用サーバー」と呼びます。
それに対して、ワイメールがご提供するメールマガジン配信環境は、1台のサーバーを他者と相乗りせずに、ご利用者さまだけで占有して使用出来る環境をご提供しています。
複数の利用者を収容できるポテンシャルを持つサーバーにもかかわらず、一人だけが独占利用できる状態は、とても贅沢な環境と言えるのです。
IPアドレスを占有する
メールマガジンを配信するサーバーには、IPアドレスが割り当てられています。
このIPアドレスは、メールマガジンの送信元となるサーバーを一意に特定できる要素で、メールマガジンを受信する側における受信ブロック発動の適否判断に、大きな影響を及ぼすと言われています。
「共用サーバー」の場合、IPアドレスは他者とシェアすることになります。
例えば、同じIPアドレスを利用中のメールマガジン運営者が、スパム要素の強いコンテンツを配信した場合、このIPアドレスはスパムメールを配信する環境だと判断される可能性が高くなります。
その結果、受信ブロックされてしまうこともあるかもしれません。
たまたまこの「共用サーバー」に同居したメールマガジン運営者は、巻き添えを受ける形でメールマガジンの運営に支障が出ることでしょう。
「専用サーバー」であるワイメールの場合、IPアドレスはご利用者さまが占有しているので、他者のメール配信に影響を受けることなく、メールマガジンを運用できるのです。
ドメインを占有する
ワイメールをご利用の際には、ご利用者さまが用意された独自ドメインをお持ち込みになることが出来ます。
独自ドメインをお持ち込みにならない場合、ワイメールにて「y-ml.com」のサブドメインを割り当てますが、ここで割り当てるサブドメインは、ご利用お申し込みを頂く都度、新規に生成し再利用されることはありません。
したがって、ワイメールがご提供する「***.y-ml.com」というサブドメインは、今まで他の利用者により使用された履歴の無い、お客様専用のサブドメインとなるのです。
サーバーリソースを占有する
サーバーには、CPUやメモリ、ディスクスペースというハードウェアリソースがあります。
「共用サーバー」では、これらのリソースは、サーバー内に同居する他の利用者と共用することになります。
もし、他の利用者が、大量のメールマガジンを配信したり、複雑で処理時間のかかる条件でメールマガジン送信先を抽出すると、サーバーリソースはその利用者にかなりの比率で奪われることになります。
この様な状況では、メール配信に遅延が起こったり、操作画面が重くなるなどの悪影響に見舞われることになるのです。
「専用サーバー」環境であるワイメールでは、一部のヘビーユーザーに引きずられて、自身のメールマガジン運営が滞るということは無いのです。
初期状態のワイメールから配信されるメールマガジンの受信ブロック
ワイメールにご利用申し込みを頂くと、ご利用者さま専用のメール配信環境をお渡しいたします。
この際に、下記メールサービスからの受信ブロックを受けていない環境をご提供しております。
- Gmail
- Outlook系メールアドレス(hotmailなど)
- Yahoo!メール
- iCloudメール
少なくとも、お引き渡しの段階では、受信ブロックを受けていない状態でご提供しておりますので、お引き渡し後の受信ブロックにつきましては、ご利用者さま側の責任に起因するものと判断させて頂くこともございます。
言い換えると、ご利用中の環境で起こる事象についての責任は、ご利用者さまに負って頂くことになります。
これは、全てのリソースを独占できる「専用サーバー」に特有のリスクとも言えるのです。
メールマガジン運営成功のカギはコンテンツと配信環境の総合力
お引き渡し直後のメール配信環境は、メールマガジン配信元としての信頼性が原則「ゼロ」であり、無色透明な状態です。
メールマガジンの配信を継続していく中で、少しずつ送信元の「個性」が色付けられていくことでしょう。
ワイメールがご提供する専用サーバーからは、ご利用者さまのコンテンツのみが発信されます。
取り扱うテーマの趣旨が明確で、内容に一貫性を持つコンテンツが、常に同じ専用サーバーから配信され続けることは、健全な運営母体である証になるのです。
参考:<ワイメールは届かない? – そもそもメールとは –>
ご利用者さまだけの専用サーバー環境がメールマガジン運営母体の個性の形成に役立ち、その結果として運営されているメールマガジンが活況となれば、メール配信システムを運営するワイメールのスタッフとしても、とても嬉しいことです。
今後もワイメールをよろしくお願いいたします。
“ワイメールは配信サーバーを独占利用できるメール配信システム” への3件の返信
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